[書籍] シュロック・ホームズの迷推理

みかん

頓珍漢なホームズ!?

ということで、笑いへの期待半分、ホームズイメージ崩壊への不安半分で、
おそるおそる手に取りました。


4334761178 シュロック・ホームズの迷推理―英米短編ミステリー名人選集〈7〉 (光文社文庫)
ロバート・L. フィッシュ
光文社 2000-03

by G-Tools


▼こんな表紙です。

シュロックホームズの迷推理


全体的には、期待したほどは笑えなかったけど、脳内ホームズは無傷でした(笑)
いや、そうだよね、そりゃそうだよ、別人だもの。
話が見えずよく分からなかったというのもあるので、私の読解力のなさと、ホームズネタに気付けない鈍さも一因かもしれません。
あーあと、ホームズ物じゃない短編も混ざってたなぁ。

でも、ちょこちょこと小ネタで笑えたし、面白いお話もありました(´∀`*)


ざっくり感想は続きから↓
ネタバレあり



ざっくり感想


勘違いのまま突っ走るホームズ、重要な点を見逃しまくってるホームズ、変装が即バレるホームズなど、およそスマートとは言えないホームズにニヤニヤさせられました。
「ワトスン」が「ワトニイ」だったり、「ベーカー街非正規隊」が「ベイグル街正規隊」だったりします。
そのワトニイも「トムとジェリー」に心がはずんでたりして可笑しい。できればワトニイ君のキャラはもっと爆裂してほしかったけど。



英語駄洒落


英語の駄洒落のオンパレードなので、英語が堪能かつシャーロキアンかつ笑いの相性が合う方ならもっと笑えるのかなーなんて思いました。

たとえば、

「ヴェイルド・レジャー」とルビのあった『覆面の帳簿』と元ネタは、

  • 『覆面の帳簿』(the Veiled Ledger)     ※英語は私調べ。
  • 『覆面の下宿人』(the Veiled Lodger)

「ライオンズ・メーン」とルビのあった『リヨンの下水本管』と元ネタは、

  • 『リヨンの下水本管』(Lyon’s Main)    ※英語は私調べ。
  • 『ライオンのたてがみ』(the Lion’s Mane)

とか。うん、ちょっとタイムタイム。
正典のお話のタイトルだから、私でもなんとか当たりをつけることができたけど、きっとこんなの序の口なんでしょうな。

固有名詞やら何やらにいろんな小ネタが散りばめられてるんだろうなーと思うにつけ、気付けない自分がちょっともどかしい。

ホームズも英語も関係なく言葉の響きで吹き出したのは、『G線上のエラー』かな(笑)


pp_clock201405
photo credit: Caucas' via photopin cc




「短気な導火線」(The Adventure of the Short Fuse)


ホームズ物の短編で一番面白かったのは「短気な導火線」でした。
話が簡潔明瞭で、結末の「あちゃー(ノ∀`)」度も高く、タイトルもよいです。
ちょっとあらすじを書いてみますと―――。




依頼人ホズマー・アングルは、恋人マリーと愛し合っている。だが彼女には、裕福だが悪魔のような夫ノーザランドがいた。ホズマーは宗教上ひとを憎むことはできない。せめてもの気休めに、ノーザランドに贈り物をしたいという。館に出入りできないので代わりに届けて欲しいと、彼は高価な時計の入った小箱をホームズに託した。届ける直前にボタンを押すようにとつけ加えて。

ノーザランドを調べたホームズは、贈り物をするに値しない人物と結論、貧しいホズマー青年の元へ独断で小箱を返すことに。指定の時間――それは恋人たちの逢瀬の時でもあった――に、気を利かせてそっとホズマーの自宅に置いてきた。もちろんボタンを押すのを忘れずに。

翌朝、新聞で爆発事件を見つけたワトニイ。場所は奇しくもホズマーの家のある街だった。機械仕掛けの爆弾による大がかりな犯行に、捜査意欲をかきたてられるホームズであった。





ダメじゃん!!!(笑)


悪魔の化身だというノーザランドの描写が面白いです。
以下すべて、ホズマーの台詞です。


どんなときにも、最大の思いやりと敬意をもって彼女を扱うことでもって、本性の下劣さを隠しているんです!
じつに陰険、悪辣なことに、彼女が外出から帰っても、どこへ行ってきたかと訊きさえしないほど奸智にたけたやつなんです
あのひとでなしは、使いきれないほどの小遣いを彼女に与えています。


ボロクソに罵ってますが、ちょっと待てと。
さらにホームズもこんなことを。


この偽善者めが、慈善事業への寄付だの、ボーイスカウトの後援をすることだので、いかに巧妙にその本性をおおいかくしてきたか!
完全に使用人たちを丸めこんでいる
どう考えても、彼女の夫である人非人の似非紳士に、うまくたぶらかされてるとしか思えない!


ホズマーの主観をなぞって増幅してるだけなのです(笑)

一方マリーのほうは、夫のスープに白い粉を入れたとか、夫の持ち物に細工をしていたとか、さらに使用人からの評判も芳しくない様子。ワトニイ君も「かわいそうなうら若い女性」なんて言っちゃって!
この流れはもうノーザランド氏はただのいい人だわ(笑)

そんなこんなでなかなかに笑えるお話でした^^



以上♪

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Posted byみかん

Comments 3

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読書ログ  
ご返信ありがとうございます。

ご都合のよろしい時にレビューやコメントなどなど参加して頂ければとても嬉しいです。
スタッフ一同、お待ちしております。

2014/05/27 (Tue) 08:41 | EDIT | REPLY |   
みかん">
みかん  
Re: はじめまして。

コメントありがとうございます。
「読書ログ」というサービス、初めて知りました。
現在他のサービスを使用中で手が回りそうにありませんが、、、
興味はあるので検討させていただきます^^

2014/05/21 (Wed) 16:12 | EDIT | みかんさん">REPLY |   
読書ログ  
はじめまして。

私は「読書ログ」という読んだ本の管理やレビューを書くサイトの運営をしています。

ブログを拝見したのですが、ぜひ読書ログでもレビューを書いて頂けないかと思い、コメント致しました。

トップページ
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こちらでメンバーたちのやり取りの雰囲気がご覧になれます。
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また、本を本棚に入れていくだけでグラフが作れます。
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読書が好きな人同士、本の話題で盛り上がっています。
もしよろしければ遊びにきて頂ければと思います。

よろしくお願い致します。

2014/05/21 (Wed) 14:38 | EDIT | REPLY |   

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