プロフィール

みかん

Author:みかん
東京在住30代♀の趣味戯言ブログ。
ピアノ、読書、映画、iPhone、文具など、浅く気ままに。
RolandのHP205を愛用♪


iianbaiMikan

耳コピ楽譜まとめ
カテゴリ

openclose

ブログ内検索/全記事一覧

全記事一覧/全タグ一覧

RSS
rss follow us in feedly
278

[読書] シャーロック・ホームズ 最後の解決

映画「ネバーエンディング・ストーリー」に出てくるカタツムリに乗った人と「鷹の爪」の菩薩峠を足して割ったような不気味な顔の表紙。

読みました。

(原題:The Final Solution)

シャーロック・ホームズ最後の解決 (新潮文庫)
Posted with Amakuri
マイケル・シェイボン
新潮社

以下ネタバレご注意。


ざっくり感想

「ホームズ」の名は一切出てこず、ただ「老人」とだけ描かれる点は良かったです。

彼だと分かる描写が散りばめられていて、どこか一歩引いて見ているような独特の雰囲気が新鮮でした。


舞台は1944年、第二次世界大戦真っ只中の英国。
そこで養蜂を営む老人は、ある少年と出会う。少年の肩には、謎の数字を唱え続けるオウムが。
数字の意味とは?口の聞けないその少年には一体何が?


冒頭にはぐいぐい引き込まれたんですが、最後はもやっとしました。
てっきりすべてを白日のもとにさらしてくれるものと思い込んでいたので、みなまで語られずに終わってしまって。
「ぎゃふん」って言うなら今。


振り返ってみれば、老いたホームズ、もとい「老人」は、以前のような怜悧さは失っている
御年89歳。かつての面影はありません。
時代も移り変わり、街の様子もすっかり様変わり。
もっと荒廃したロンドンを期待したのに、アメリカナイズされちゃって…と元名探偵は感慨にふけります。

ホームズもひとりの人間であって、不老不死の超人ではないけれども、そうはいっても、です。
老いてもなお喜々として芝居がかった種明かしを披露してくれるんじゃないか、とつい期待してしまいました。そういうんじゃあなかった。

老ホームズのキャラが個人的にもうひといきというところでした。

変人度も低かった気がするし。
偏屈な老人ではあるんだろうけど、そんなのありふれてる。もっと強烈な光るものを見たい。


そして何よりーーここが肝心ーーワトソンがいない!!

いや、分かってたよ、なんとなく、ワトソンは出てこないだろうってことは。ホームズが養蜂家をやっている時には既にワトソンはいないイメージがあるし(少なくとも90近い年齢の時には)。それは致し方ないと思ってたんだけど。

ホームズひとりでも、この作品の雰囲気が肌に合いさえすれば面白かったと思う。ちょっともの足りなかったものだから、急にワトソンが恋しくなる。

ワトソンがいない寂しさが増幅する。

やっぱりワトソンがいないと駄目だな!!砥石がないと錆びちゃうんだよ!!


若干リアリティのあるホームズ爺さんというところでした。
そういうリアリティは追求せずにおいてほしいなぁ。せっかくのフィクションなんだから。


最後にあとがきから、著者のことば。

“すべての小説は続篇であり、影響を受けることは至福である”

著者曰く、意識的にせよ無意識的にせよ、誰しも先人の影響を受けている。独創性にこだわるあまり、誰かの真似だと非難されるのを恐れるなんて理解できない。そんなようなニュアンスを述べた後の、締めくくりの一文です。

絶対に何かしらの影響は免れないという意味では確かに100%オリジナルなんてないんですよね。
特に何か創作しているような身ではありませんが、これにはなんだか心が軽くなりました。


シャーロック・ホームズ最後の解決 (新潮文庫)
Posted with Amakuri
マイケル・シェイボン
新潮社

以上。

関連記事
0

Comment

Comment Form

Comment Form
Return to Pagetop