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[書籍] 不思議の国のアリス(新書館/高橋康也・迪訳)

アリス読み比べ第3弾。
この挿絵に惹かれて読了。

4403030343不思議の国のアリス
ルイス・キャロル
訳:高橋康也・迪
絵:アーサー・ラッカム
新書館 2005-12-05

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訳者の故・高橋康也さんは、角川文庫を訳された河合祥一郎さんの師なんですね。迪(みち)さんは奥様。


全体の感想


挿絵が素晴らしいです!
文章は全体的にお行儀が良く優しい印象。
絵と文は違和感なく溶け合ってます。

巻末にあるほどよい分量の注釈(訳注)がありがたいです。


アーサー・ラッカムの素敵な挿絵


精密で、写実的なのにファンタジーが漂う、素敵な絵です。一目惚れ!!
表紙をめくると、まるで絵本のような世界。
カエルの召使なんてめちゃくちゃ可愛くてどうしようかと思った(●´ω`●) 
カラーとモノクロがあります。カラーも素敵だけど、彩色されていないモノクロの絵も素敵。人も鳥も動物も植物も無機物もみんな素敵。素敵まみれ

アリス新書館の始まり - ラッカム画 カエルの召使 - ラッカム画


いいなと思った日本語訳


単語レベルですが、冒頭の白ウサギの、「くわばら、くわばら、おくれてしまう!」。
「くわばら」が新鮮に響きました。

あと、「図画島工作先生」。
海の学校のアナゴの先生の名前ですが、意表を突かれました。いつも真面目一徹な人に突然ジョークをささやかれたような気分(笑)


へぇ〜と思った注釈


注釈のおかげで確実に面白さが増しました。英語や背景について、知っておくとより楽しめるものだけに厳選されている感じ。ページ数にして8ページほどです。多過ぎず少な過ぎず、注釈自体も1〜2行程度の簡潔なものが多く、とっつき易くていい塩梅でした。

その中で、特に参考になったものをいくつか。

音痴が時間殺しの罪になる理由
murder the time「拍子をまちがえる」

原文:https://sites.google.com/site/aliceinoriginal/07
‘He’s murdering the time! Off with his head!’

音痴のかどで時間殺しの罪になるっていうのがよく分からなかったんですが、
この場合の time は「拍子」なんですね。拍子を殺すので音痴であり、murder the time は「拍子を殺す」かつ「時間を殺す」ってことで、だから、時間殺しの罪で死刑!って話になるんですね。
なるほど〜。やっと腑に落ちました。私日々 murder the time してるわ(笑)

いかれた帽子屋がいかれてる理由
as mad as a hatter「帽子屋のように気が狂っている」

もともとこういう成句があったとのこと。
帽子屋には、フェルト処理用の水銀毒で幻覚を起こす職業病があったとか!
たまたま帽子屋を登場させてたまたま狂ってる設定にしたわけじゃなかったのかー!

ところでこの帽子屋って、「いかれた帽子屋」ってフレーズで今まで何度も耳にしてきたのですが、意外と本の中には出てこないんですね。(数冊読んだだけですが今のところお目にかかっていません。)

召使の名前
  • メアリ・アン    :女性の召使に典型的な名前
  • パット(パトリック):男性の召使に多い名前

白ウサギが「メアリ・アン」や「パット」という名前を呼び、あれこれ命令します。
適当な名前かと思ってたら、召使の代表的な名前だったんですね。
「田吾作」みたいなものかな?その昔「人生劇場」ってゲームの江戸時代版で、農民の男が確かそんな名前だったなぁ。無駄遣いしない善良なキャラだったっけ。

ドードーは自分
ドードー(dodo)は、作者の本名ドッドソン(Dodgson)がどもったもの。

ルイス・キャロルは吃音だったそうで。

作者は、自身を含め身近な人々の名前をもじって鳥や動物として登場させていて、それって当事者たちはさぞかし楽しいでしょうねぇ。そもそも知り合いの特定の子を楽しませるために書いたんだから、当然なんだけど、「あー、内輪ネタね」と冷めてしまう気持ちもなくはないというか・・・。

ところでドッドソンなのかドジソンなのか、どっちがどうなんでしょう。

常識は崩れ落ちた


訳者あとがきより。

童話にありがちな「教訓」や「感傷」の臭いが、ここにはありません。かわりに、「常識」の枠組がゆさぶられ、はずされるときの、とほうもない解放感と(それと裏腹な)不安感があります。

その解放感と不安感の絶妙なバランスが楽しいんでしょうね。

気が付いたらすっかりアリスの虜です。夢オチ意味不明〜なんて思っていたのに。


不思議の国のアリス (挿絵=ラッカム) 不思議の国のアリス
作:ルイス・キャロル
訳:高橋康也・迪
絵:アーサー・ラッカム

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以上♪
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