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Author:みかん
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[書籍] まだらの紐―ドイル傑作選1

ホームズの「外典」を初めて読みました。
楽しいものとそうでないものとの差が激しい1冊だったなぁ。

シャーロック・ホームズシリーズ - 正典と外典 - Wikipedia

4488101100 まだらの紐―ドイル傑作集1 (創元推理文庫)
コナン・ドイル 北原 尚彦
東京創元社 2004-07-25

by G-Tools

〈目次〉

  • 王冠のダイヤモンド ★★★★
  • まだらの紐 ★★★★
  • 競技場バザー
  • ワトスンの推理法修業 ★★★★
  • 消えた臨時列車
  • 時計だらけの男
  • 田園の恐怖
  • ジェレミー伯父の家
  • シャーロック・ホームズのプロット
  • シャーロック・ホームズの真相


正直ホームズが出てこない話は全く気分が乗って来ず・・・ひとことの感想も書けないくらい右から左(笑)
「外典を読んだ」という満足感は得られたな、くらいで。

私の「良かった」評価の基準は、ホームズ&ワトスンのやりとりでいかにニヤニヤできたか、これに尽きると再確認。
おいおいそんなことに尽きていいのか、と思わなくもないけど、しかたない。
キャラが面白くなかったら、人が殺される事件の話なんてわざわざ読みたくないもの。ブラックユーモアならまだしも、大真面目になんてねぇ、イヤですよ。

感想は「王冠のダイヤモンド」「まだらの紐」「ワトスンの推理法修業」のみ!
物語の核心には触れてませんがネタバレあるかも。

ざっくり感想

王冠のダイヤモンド

この戯曲「王冠のダイヤモンド」を小説化したのが「マザリンの宝石」とのこと。へぇ〜へぇ〜。
簡潔で好きです。始まり方も終わり方も、らしくて。

ワトスン&ビリーというホームズ親衛隊ツートップの会話で微笑ましく始まります。
そこへ老婦人がホームズを訪ねてやってきて、

婦人 ホームズさんじゃないんだね?
ワトスン ええ、奥さん。彼の友人で、ドクター・ワトスンと申します。
婦人 ホームズさんじゃないのはわかってましたよ。彼はハンサムだと評判ですからね。
ワトスン (傍白)なんてことを!

AHAHAHAHA!こういう分かりやすいところで笑わずにはいられません私。
例によって変装上手なホームズと、やっぱりそれを見抜けないワトスン君。世界は今日も安定だ。ホームズが自分をハンサム呼ばわりするなんて、そういう冗談言うとは意外です。

ホームズ ささやかな息抜きの冗談だよ、ワトスン。君があんまり真面目な顔をしてそこに坐ってるのが見えたから、そうせずにはいられなかったんだ。

わかるー!!(笑)私もホームズに加担してワトスン君のリアクションを楽しみ愛でたいよ!!
ワトスン君が真面目な顔をしてようがしていまいが、何かにつけて仕掛けてると思うけどね。

ところでこの前後のワトスン君のあいづちを列挙してみましたら、

  • ワトスン それはそれは!
  • ワトスン こりゃなんてこった、ビリー!
  • ワトスン こいつはすごい!
  • ワトスン (傍白)なんてことを!
  • ワトスン 何ですと!
  • ワトスン なんてこった!

とんでもなく可愛いことに。
「!」の多いこと。どうして毎回そんな丁寧に新鮮に驚いてくれるのか。
ワトスン君って、間違いなく聞き上手だよなぁ。
ああ、紳士に向かって可愛いなどと言ってすいません。しかし!可愛い!

こんな冗談の後に「今夜ぼく殺されるかも」発言をするホームズ。待て。さっきの冗談が笑えなくなるだろう!読者としては死なないって分かってるからいいけど、ワトスン君の気持ちになったらさぁ?たまらないよ。

と思ったら、

ワトスン ホームズってば!

「ってば」って何すか(笑)どういう口調なのですかこれは!私の小さな脳みそでは女子高生のようにしか再生されません。

ワトスン 君が殺されるかもしれないっていうのに。
ホームズ そうなっても驚かないよ。

ちょと!ワトスン君どんだけ心配してると思ってるのかー!分かっててこういうことを言うんだから、まったくもう。(ここでさっきの「ホームズってば!」を発動したい衝動に。)
とてもホームズらしい返しです。「SHERLOCK」の某シーンを彷彿としました。「なぜ」の答えを取り違えてぺらぺらしゃべり出すシャーロック。ジョンが聞きたいのはその「なぜ」じゃない!いかにも人間の気持ちに関心がない(分からないわけではない)シャーロックです。

そんなこんなでモラン大佐とかいう名前の"魚"が網にかかりにやってきます。
モランとホームズのネチネチした応酬は、ホームズが圧倒的に余裕なので非常に楽しいです。せいせいします。

P.S.

リージェント運河で土左衛門

このちぐはぐでリズミカルな響き!ちょっと目が止まりました。ごめんなさい、それだけです。


まだらの紐

「冒険」所収の同名の短編を戯曲化したもの。

長い。とにかく長いです。正典より過去――依頼人の姉が謎の死を遂げた直後――から始まるので、その過去にあたる前半部分が非常に長く感じました。かと思えば、事件が解決したらあっけなく終了。

恐喝王ミルヴァートンの登場は意外でした!ホームズの日常風景として、仕事柄こういう悪党も相手にしてます的に。なるほどね、こういう登場のさせ方で彩りを加えるのね。

お芝居の写真が何枚もあり、雰囲気をつかめたのは良かったです。

最初の60ページはホームズが出てこず、テンション上がらず・・・。ワトスン君は、ホームズがいないといたって普通のまっとうな紳士に過ぎないから。それじゃ物足りない!ホームズがいれば"一見"普通のまっとうな紳士になるから好きさ!

お約束通り変装を見抜けなかったワトスン君に、

ホームズ 君の鋭い眼光が僕の変装を見抜く暁には、僕に相応しい養鶏農場に引退するよ。

むきーっ(笑)
養蜂じゃなく養鶏なんですね。
ちょうどこのあたりのお芝居の2枚の写真が載っていて、1枚は修理工に変装したホームズとソファにどかっと座るワトスン君。もう1枚は、変装を解いたホームズと驚くワトスン君。
当たり前だけどワトスン君の態度が対照的で面白いです。人は相手によって態度を変えるものですよね、どうしたって。だけど、そういうところを見られてるって、恥ずかしいですね。人間性を透視されてるようで。

そしてやっと、

ホームズ 事件だ、ワトスン君、事件なのだよ!

来た来た。やっと私も目が覚めました。よし。
前半が正直退屈だったので、ひとつ頼むよと!ホームズが仕切り直してくれたー!

騎士道的だねえ、旧弊なるワトスン君!

そういえばホームズの結婚詐欺に関しては、ちょっと看過できないものがあるなぁ。他のことは百歩譲っても、これはなぁ。

僕は愛に向いていないのさ、もしくは愛が僕に向いていないんだ。

なっ!!!吹き出しそうになりました。笑ったというより、なんだろう。特に後者。
愛などという不確定要素はホームズの生き方にはそぐわないのだ。

僕はいつでも君のことを頼りになる相棒だと思っている――ホームズ - ワトスン - ビリー社ってね。

ビリーの名も加わってるところが素敵です。
こういうことをさらっと言ってくれるから、だから、ワトスン君はホームズのどんな非礼や非常識も甘んじて受け入れてしまうんだ。このひとことで報われてしまうんだ。

ホームズ 嫌な奴! 嫌な奴だ! 消毒器が欲しいよ、ねえ、ワトスン? ちぇっ!

なにこれ子どもか!?(笑)ド可愛い(●´ω`●)

ホームズ ねえ君、君はもう武者修行からは遠ざかっているじゃないか。

「武者修行」って!HIT!

ワトスン 友を見捨てるような男は、良き夫にはなれません、と言うね。

メアリは妻の鏡です。


ワトスンの推理法修業

ワトスン君がホームズに推理を挑んで返り討ちに遭う、とっても短くて微笑ましいお話。

まるでジョブチェンジした直後に、そのジョブをとっくにマスターしてるユニットに向かって斬りかかり、反撃されてあっけなく戦闘不能になった感じ。しかも相手へのダメージは0。

「鋭い」、「覚えがいい」、「炯眼」、「お見事!」、「まことにご明察」だのと、ワトスン君をさんざん持ち上げてから突き落とすホームズ。
ちょうどページの切り替わるところでオチに移るのは、偶然?

だががんばるんだ、ワトスン、がんばってくれたまえ!まことに上っ面だけの技術だし、君も遠からず身につけられるには違いないよ

(この台詞は182ページに載ってましたが、183ページだったらイ・ヤ・ミでしたね、ああくだらない。)

↑このホームズの台詞で締めくくられているので、言われたワトスン君のリアクションは読者各自の想像にお任せ。
ああ、目に浮かぶようだ。

ホームズとワトスン君の日常のひとこまなんだろうなと思うと、楽しくなってきます。ベーカー街の片隅で、今日もふたりはこんな感じで。

ワトスン君の挑み方がちょっと批判的で痛烈なのは、解説にあるように、ドイル氏がホームズ作品を気に入ってなかったからなんだろうなぁ。私の中では、批判という形を取ってみただけでそんなに批判するつもりはなかったってことにします。でも、ワトスン君にもプライドはあるし、ホームズに対してムカつく時も少なからずあるでしょうから、あわよくば・・・勝てるんなら勝ちたいよねって気持ちもあっただろうなぁ。で、案の定やり込められて自滅して、わかっちゃいるけど腹立つ、みたいなね。はっ!大人なワトスン君はもしかしたら腹が立つふりをしてるんじゃないだろうか。何のために?そのほうがホームズが喜ぶから。ふふふ。


まだらの紐―ドイル傑作集1 (創元推理文庫) まだらの紐―ドイル傑作集1 (創元推理文庫)
コナン・ドイル 北原 尚彦

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以上♪
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